健康飲料
元気バッチリ
自衛隊ドリンク 元気バッチリⅡ
広島県呉市に本社を置く「中国化薬株式会社」は、自衛隊が使用する砲弾・発射装薬を製造する会社である。
同社は、それらを「防衛火工品」と称しているが、その他にも「産業火薬品」として工事用爆薬。あるいは「宇宙ロケット用火工品」 などを製造している。
又、一般には知られていないが、原料爆薬製造のニトロ化反応から発展した技術を中心に各種の化学製品、医薬品を製造している。 同社の設備は火薬類と同等の危険性を有する物質を安全に、かつ高品質に製造する能力を持っており、 その製品の品質とともに、高い技術開発力を評価されている会社である。
そして同社が取り扱う医薬品、グルクロノラクトン(肝機能改善作用)を配合した医薬品ドリンク剤の製造・販売を開始。
「元気バッチリ」は平成17年、自衛隊向けのドリンク剤としてリリースした。
そしてそれは「自衛隊限定お土産」として一般に知られることとなった。
尚、本品は平成21年にレシピを変更。名前は元気バッチリⅡ。
そのネーミングとうらはらに?リンゴ風味で優しい飲み口が、女性にも好評なドリンク剤となった。
また、平成29年には、商品ラベルのデザインを変更。 自衛隊装備品の代替を反映している。
※コチラは旧デザイン
【成分・分量】
本品1日量(100mL)中リボフラビンリン酸エステルナトリウム3mg ピリドキシン塩酸塩10mg ニコチン酸アミド60mg 無水カフェイン50mg カルニチン塩化物100mg イノシトール100mg グルクロノラクトン1000mg ショウキョウ流エキス0.1mL タイソウ流エキス0.075mL 「アルコール0.2mL以下」添加物:白糖、ハチミツ、転化型液糖(白糖・果糖・ブドウ糖)、クエン酸水和物、クエン酸ナトリウム水和物、酒石酸、DL-リンゴ酸、安息香酸ナトリウム、パラベン、香料、グリセリン、プロピレングリコール、バニリン、I-メントール、ビタミンEを含有する。
元気バッチリS
広島県呉市のホームページを見ると
ようこそ、大和のふるさと「呉」へ。
…とあり、帝国海軍戦艦「大和」の写真(1/10スケール模型)がトップページを飾っている。
観光の目玉は『大和ミュージアム』そして『海上自衛隊呉史料館(てつのくじら館)』。 いずれにせよ海軍と由縁の深い「まち」である。
そして「元気バッチリ」を生み出した「中国化薬株式会社」も、この街とともに在る。 「自衛隊限定お土産」がコンビニでも入手出来るのは呉ぐらいではないだろうか。
そして、本品は平成21年、世に流通する多くの健康ドリンクと同様に、上位モデルとしてリリース。 元気バッチリ Sと命名。
へヴィーな健康ドリンクではあるが、甘みが少なく、飲み口も軟らかいのが特徴である。
【成分・分量】
本品1日量(100mL)中ローヤルゼリーチンキ100mg タウリン1000mg チアミン硝化物10mg リボフラビンリン酸エステルナトリウム3mg ピリドキシン塩酸塩10mg ニコチン酸アミド20mg 無水カフェイン50mg カルニチン塩化物100mg 「アルコール0.2mL以下」添加物:転化型液糖(白糖・果糖・ブドウ糖)、ハチミツ、クエン酸水和物、酒石酸、DL-リンゴ酸、カラメル、安息香酸ナトリウム、パラベン、香料、エチルバニリン、バニリン、プロピレングリコール、D-ソルビトール
を含有する。
元気バッチリ パッケージ
もともと防衛関連施設内での販売品であり、マニアックな意匠が多い。
一般への販売開始後の販促グッズは、マニアには垂涎の的らしいが、ここでは装備品の概略を載せておきます。
画像は陸海空自衛隊HPより引用
F-4EJ改 要撃(支援)戦闘機
F-4EJ改は、F-4EJを1980年代に自衛隊が独自に改良したもので、機体の基本的な飛行性能は変わらないが 主に電子装備がアップグレードされている。
搭載コンピュータをアナログ式のものから国産でF−15Jが装備するものと同じJ/AYK−1 デジタル・コンピュータに換装した。これにより兵装システムの統合が可能になり、ASM−1/2 空対艦ミサイルの運用が可能になった。
レーダーはF−16Aが装備するAN/APG−66を改造したAN/APG−66Jに換装された。このレーダーは、80nm(約148km)の最大探知距離を有する小型のパルス・ドップラー・レーダーで、従来装備していたAN/APQ−120に比べてクラッター処理能力が向上しており、ルックダウン・シュートダウン能力が向上している。また、中射程AAMとしてAIM−7E/Fを運用するため、CW(連続波)照射能力を追加している。
航法機材としては、AN/ASN−63 アナログ慣性航法装置(INS)に換えてデジタル式のJ/ASN−4を装備した。これによって航法精度は向上し、時間当たりの航法誤差は1/3以下になっている。このINSには目視確認による位置のアップデート機能があるほか、12ヶ所までの攻撃目標を記憶し、そのうち3ヶ所の優先攻撃目標を指示できるターゲット・マーク機能を有している。
戦闘能力は、対地・対艦攻撃能力が著しく向上している。これは、F−4EJが爆撃照準コンピュータを持たず、マニュアルで対地攻撃を行っていたのに対し、F−4EJ改ではJ/AYK−1を搭載したことで爆撃照準計算能力が復活したためだ。また、空対地の爆撃モードにはCCIP(弾着点連続計算)、CCRP(投下点連続計算)、ダイレクト、マニュアルの4モードがあるとされ、投下に関してはシングル(選択したステーションから1発を投下)、リップル(設定した間隔で連続投下)が可能になっている。
敵味方識別装置(IFF)はAN/APX−76Aに変更された。従来のIFFは3つのモードにより、地上または他の航空機からの質問信号に対して30秒間の応答信号を発信するというもので、自機からの質問は出来なかった。しかし、IFF換装によりF−15のように相手へ質問信号を発信することが可能になり、能動的な敵味方識別が可能になっている。
自己防御機材は、レーダー警報受信機がJ/APR−2からJ/APR−6に変更された。J/APR−6は、脅威となるレーダーの受信周波数領域が拡大されており、新世代のレーダーにも対応している。また、J/APR−2が電波源を8方位、3段階で表示するのに対し、CRTにデジタル表示する方式に改められた。また、これ以外にもAN/ALQ−131 ジャミング・ポッドの運用が可能になった。
パイロットの各種操作は、パイロットが操縦桿とスロットルに手を置いたまま各種操作が行えるHOTAS概念が導入されている。このため、スロットルには8個のスイッチ類が追加されており、UHF無線機の操作、スピードブレーキの操作、兵装選択、目標指示操作、チャフ・フレアディスペンサー、レーダー、ミサイルの操作を行うことが出来る。
コクピット表示装置関連では、前席正面のAN/ASG−26 光学照準機がカイザー製HUDに変わった。このHUDには自機シンボルのほか、ベロシティ・ベクター、対気速度、マッハ数、G荷重、迎え角(脚下げ時のみ)、バンク・ステアリング指示、気圧高度、航法モード、磁方位、INSのベアリングなどが表示される。
寿命延長のために導入されたASIPと呼ばれる機体の管理方式は個々の機体について飛行実績などを管理し、それをコンピュータで処理して、より正確な疲労度と疲労限界を機体個々に設定すると言うもの。これにより、一括して定められていた機体寿命が個別に設定できることとなり、約2,000飛行時間、年間の飛行時間を200時間とすると約10年もの寿命延長が可能となった。
機体の外形はF−4EJからほとんど変わっていない。識別点となるのは、機首レドームにライトニング・ストリップ(放電索)が装着されたことと、主翼端及び垂直尾翼端にJ/APR−6の半球形のアンテナが追加されたこと、また、胴体背部のUHFアンテナが大型化された程度である。
90式戦車
90式戦車は旧式化した74式戦車の後継として開発された陸上自衛隊の第三世代戦車である。
日本の国土事情に合わせて、74式戦車で採用された油気圧ハイブリッド式のサスペンションを採用し前後±5度、車高は+170mm〜-255mmの範囲で変更可能だが、左右の可動は廃止された。これは左右の傾き(砲耳傾斜という)による弾道のズレはFCSの発達により容易に補正出来るようになったからである。
主砲はドイツのラインメタル社製120mm滑腔砲をライセンス生産し使用。これはレオパルド2やM1A2にも採用された物で西側第三世代戦車の標準砲であり、APFSDS(装弾筒付翼安定式徹甲弾)使用時で約500mmの装甲板を貫徹する威力がある。
この砲は従来のライフル砲のようにライフリングが切られておらず、APSFDS専用として開発された。APSFDSは従来の徹甲弾や榴弾とは違い、安定翼付きの細長い槍のような形状をしており装弾筒に包まれて発射される。
装弾筒は銃口から離れると同時に空気抵抗で外れ、槍のような弾頭だけが目標に向かって飛んでいき、その運動エネルギーで装甲を貫通する。この弾頭に対して装甲の角度が80度以上傾斜していなければ逸らすことは出来ないため避弾径始はあまり意味を持たなくなってしまった。
しかし他方、90式戦車の装甲は独自開発の複合装甲を採用しており、装甲強度を落とすことなく車体の軽量化を果たしている。正面装甲は自身の120mmAPFSDSの零距離相当の射撃に数発耐えることが可能であり、側面においても35mm程度のAP弾の射撃に耐えることが出来る。
エンジンは三菱製1500馬力2サイクルV型10気筒水冷ディーゼルを採用している。このエンジンは74式戦車に搭載されているエンジンと同程度の排気量ながら倍近い出力を持ち、最高速度は73kmを叩き出す。低速域ではスーパーチャージャー、高速域では排気圧を利用したターボチャージャーによる過給により高次元の加速性能を得ている。
加速が良いだけでなくブレーキ性能も驚異的で、最高速度から10m以内での停止が可能。そのため配備当初はブレーキ時に胸部を打撲する車長が多かったとか…。
射撃統制システムには三菱、富士通、NECで共同開発された高性能FCSを採用し、それと連動したYAGレーザー測距機、暗視装置兼用の10倍ズーム付前方赤外線画像監視装置(FLIR)により昼夜問わず高い命中精度を誇る。前方赤外線画像監視装置は赤外線イメージロックにより目標の自動追尾が可能で、自動装填装置と砲安定用スタビライザーにより走行間連続射撃が可能。この目標の自動追尾システムの実用化は世界初であり、おかげで走行間射撃命中率は驚異的で、海外でも高い評価を受けている。
照準は通常砲手が行うが、車長用のパノラマサイト(10倍ズーム付)を用いて車長がオーバーライドすることも出来る。 又、自動装填装置が採用され、これにより1分間に12発という射撃速度を誇る。装填手もいらなくなったため乗員も一人減って3名になっている
ミサイル艇「はやぶさ」型
海上自衛隊は従来の魚雷艇に代わる沿岸防衛用の小型ミサイル高速艇の整備に着手し、1号型ミサイル艇(基準排水量50トン・速力46ノット 20mm機銃1基 90式SSM2連装2基)を配備する予定であった。船型はハイドロフォイル(水中翼船)型。なるほど、内海で見る高速艇のひとつのスタンダードである。
しかしミサイル1号艇を実際に運用してみると、波浪時の船体強度や耐航性が不足し、特に配備を想定していた冬季の日本海での使用はかなりの制限が加わることが判明した。またフォイルボーン時(水中翼を用いて船体を水面から離して航行する状態)とハルボーン時(低速時に船体(ハル)の浮力で航行する、普通の船と同じ状態のこと)の速力や運動性に大きなギャップがあり、構造も非常にデリケートで、稼動時間も短いなどの欠点も露呈、結局大湊地方隊の第1ミサイル艇隊3隻(PG-821〜823)で打ち切られ、次のミサイル艇の構想が検討された。これが「はやぶさ」型ミサイル艇の基礎となる。
「はやぶさ」型は、「ミサイル艇1号」の問題点であった冬の日本海でも使用できるように、基準排水量は200t、要求速力は40ノット程度であったが、1999年に能登半島沖で起きた不審船事件で、北朝鮮の工作船が40ノット以上の高速を出す事が判明。当初予定していなかった工作船に対応する為、設計を大幅に改定することになり、要求速力を44ノットに引き上げ、赤外線装置の搭載・防弾板の追加・衛星通信装置の搭載など装備の見直しを行った。
「はやぶさ」型の主武装である対艦ミサイルは「ミサイル艇1号」型と同じ90式SSM連装発射機。 主砲は護衛艦と同等の、OTO76mm62口径単装砲、新型ステルスシールド。発射機構もOTOブレダ社オリジナルのスーパーラピッド砲と呼ばれる120発/分(従来型は80発/分程度)ほどではないが、毎分100発/分を可能としてる新型砲を採用。また工作船などからの近距離からの攻撃を想定して、艦橋後ろ両舷にM-2 12.7mm機関銃を装備している。
ところで「はやぶさ」型が装備しているOPS-18-3対水上レーダーやOAX-2赤外線暗視装置だけでは主武装である90式SSM(射程100〜120km程度)の能力を最大限に活用できる距離で敵を捉える事は難しく、そのため「はやぶさ」型には海幕(MOF)システムと言われる装置を搭載し、所属地方総監部や海幕などの作戦データをリアルタイムで、スーパーバードB衛星通信装置を介して相互に送受信する事が出来るようになっている。またリンク11を装備し、他の自衛艦やP-3C哨戒機による情報交換により、敵艦を発見・攻撃することが出来ると言われている。
外形はかなり念入りにレーダー断面積(RCS)のシュミレーション計算を行なわれており、76mm砲のステルスシールドやステルス形状のマストなどの他、細かい点にまで工夫されている。また艦中央の艦橋と煙突との間に複合型作業艇を装備し、不審船などの臨検時、特別警備隊など臨検部隊が使用できるように考慮されている。
機関は「ミサイル艇1号」型と同じA-10攻撃機のエンジンの艦載版、LM500ーG07型ガスタービン(石川島播磨のライセンス版)を3基。推進装置はスクリューではなくウォータージェットであり、3基のエンジンがそれぞれ1基ずつのウォータージェットノズルに接続され、公称44ノット(約81Km/h)の高速を実現している。
護衛艦「こんごう」型
海上自衛隊では第4世代にあたる対空誘導弾搭載護衛艦で、日本初のイージス・システム搭載ミサイル護衛艦である
こんごう型はアメリカ海軍が保有するアーレイ・バーク級ミサイル駆逐艦をベースに開発されたので、共通する点も多いが、
世界一の艦隊で駆逐艦というスタンスの同級に対して、護衛艦隊の防空中枢として位置づけられる本型の船体は一回り大きい。
艦型も、ヘリ甲板が1段下がっているアーレイ・バーク級の長船首楼型に対し、ヘリ甲板まで平坦に続く遮浪甲板型を採用。
一番目立つ艦橋は、群司令用の設備を組み込んだことで2甲板分高い。
その結果、排水量はアーレイ・バーク級を上回り、タイコンデロガ級イージス巡洋艦に迫る規模となった。
護衛艦としては初めてステルス性、抗堪性、NBC兵器対策を本格的に重視したのも「こんごう」型の特徴で、 抗堪性ついてはアーレイ・バーク級以上の配慮がなされている。
CICは抗堪性を重視して既存の護衛艦でも船体内に設けられていたが、「こんごう」型ではさらに CICの両舷側に広い通路を均等に通して完全な二重構造としスプリンター防御力を高めている。
船体の材質についても「こんごう」型はすべて鋼製とし、重要区画には高炭素のニッケル・クローム・モリブデン鋼を使用して防御している。主機の配置もそれまでの護衛艦同様シフト配置となり、2つの機械室もアーレイ・バーク級よりも余裕があるため10m以上離されて配置されている。
その他の抗堪性向上の内容としてはダメージ・コントロール・システムの能力向上、発電機の分散配置、ノンハロゲン難燃ケーブルの使用などが挙げられる。
NBC兵器対策としては、艦内に与圧をかけての外気遮断などがある。
ステルス性については船体側面をV字型に傾斜、艦橋構造物と煙突も側面を傾斜させているが、アーレイ・バーク級と異な、りマストは強度面を重視したのか従来通りのラティス・マストを採用している。その他にも煙突は丸みを帯びた形に変更するなど、アーレイバーク級ほどステルス性を重視しておらず、艦橋の大型化もあってアーレイ・バーク級よりステルス性は劣るように思える。なお煙突の傾斜に関しては、レーダー視界の確保が目的でステルス性は副次的なものとされる。
イージス艦たる由縁のイージス・システムはアーレイ・バーク級でも搭載されているものと同じで、「こんごう」「きりしま」「みょうこう」 にベースライン4をベースとしたベースライン4.1Jを、「ちょうかい」にベースライン5をベースとしたベースライン5.1Jを搭載している。 日本のイージス・システムは米国イージス・システムと多少違いがあり、旗艦的役割からイージス・ディスプレイ・システムのスクリーンはアーレイ・バーク級の2面から4面に増やされている。 イージス・システムの大きな特徴である多目標同時対処能力については、イルミネーターであるSPG−62を3基搭載しているため約12目標に対処可能といわれている。
しかし対潜関係のシステムと電子戦システムは米国から供与されなかったため国内開発された。電子戦システムはNOLQ−2を搭載しており 、性能は米国製のSLQ−32(V)同等もしくはそれ以上と言われ、構造的な違いはNOLQ−2がECMとESM を分けているところである。
対潜関係についてはバウ・ソナーがOQS−102、曳航ソナーTASSはOQR−2で、それらによって得られた情報は対潜情報処理装置OYQ−102に集められ、水中攻撃指揮装置OQA−201がアスロックや短魚雷、魚雷デコイである曳航具4型を管制している。その他には対水上レーダーも国産のOPS−28で、砲の射撃指揮装置も射撃指揮装置2型23が搭載されて おり、「こんごう」型では砲専用の射撃指揮装置を搭載することになる。データリンクについてはリンク11およびリンク14を搭載しており、「ちょうかい」のみリンク16も海上自衛隊としては初めて搭載 された。ORQ−1ヘリコプター・データリンクも 現在全艦が搭載している。
主兵装である艦隊防空ミサイルはスタンダードミサイルSM−2MRブロックⅡおよびⅢ、対潜ミサイルはVL−ASROCが搭載されており、 共に海上自衛隊に当時新規に導入された兵装である。さらにBMD能力付与に伴いSM3ブロックⅠAが8発搭載される。これらのミサイルの発射機も 、新規に導入されたMk41VLSが2基が艦の前後に搭載され、前部が29セル後部が61セルで合計90セルとなっている。
艦対艦ミサイルについては従来の護衛艦も装備しているハープーンを 、スペースに余裕のある煙突の間に搭載。艦載砲については、対空重視の設計で発射速度も高いOTOメララ製の54口径127ミリ単装速射砲が導入された。 CIWSはファランクスを艦橋前とSPG−62の後ろに搭載しており、最近では最新型のブロック1Bへ換装されている。短魚雷発射管についてはSPY−1D作動中は甲板への出入りが禁止されてい るのに加え、NBC対策も考慮し新規に艦内からリモート・コントロールが可能なHOS−302が装備されている。 チャフロケット発射機は、Mk36SRBOCが艦橋前面に計4基が装備されている。
ところで「こんごう」が竣工したときには既にソ連は崩壊し、「ミサイル爆撃機」バックファイアなどの脅威は去っていた。「こんごう」型はイージス艦の持つ力を発揮する場面を失ったが、それ以外に工作船追跡、弾道ミサイルの観測、インド洋への派遣と事あるごとに出動している。その「こんごう」型に新たな役割を与えたのが、冷戦後第三国へ拡散した弾道ミサイルであった。
日本でも3番艦みょうこうが北朝鮮のテポドンを探知・追尾。その後TMD(戦域ミサイル防衛)が米国と共同開発されることとなった。 TMDでイージス艦はイージスシステムを改良、NAD(海軍要域防衛)用としてスタンダードSN−2ERブロックⅣA(射程120km)を、NTWD(海軍戦域防衛)用にスタンダードSM−3(射程1500km)を搭載、弾道ミサイルを迎撃する計画だ。
ちなみに本級はイージス艦としての知名度の高さもあって映画やアニメなどでもよく登場するほか、本級をベースとした架空の艦が登場することもある。 2005年公開の映画「亡国のイージス」では海上自衛隊が全面協力しており、3番艦「みょうこう」が、主舞台となる護衛艦「いそかぜ」役を務めた。
F-15戦闘機
前述のF-4は、本国アメリカで艦載機として活躍したが、その後継機としてデビューしたのは 映画 『トップ・ガン』で知名度も高いF-14。
空自の後継機も当然、F-14だと推測したが、防衛庁が選択したのは F-15。
時代は過ぎて…F-14は本国で退役。そしてF-15は、現在でも世界の空に君臨している。わが国の空も…だ。
信頼出来る統計によれば、 F-15シリーズ総計で115.5機の撃墜を記録。そして撃墜された機は1機たりとも存在せず 設計思想、実運用、結果のいずれにおいても 正しく20世紀、最強の戦闘機といえる。
設計初期段階ではマッハ3の高速飛行能力が要求されていた 。
しかし開発が進むにつれて対抗機であるMiG-25フォックスバット(ベレンコ中尉亡命事件で西側にスペックを晒した)の粗雑さが明らかになり 、
またマッハ3を達成するためには、涙滴型キャノピー採用は困難だろう等の理由で、最高速度マッハ2.5に引き下げられた。
当時のジェット戦闘機は、コクピットに座ったときに肩までがキャノピーだが
F-15以降、腰までがキャノピーになり大変に視界が良くなっている。
全周360°のコンバット機動を行うファイターパイロットにとって、視界の良さはメカニカルスペック以上の信頼感を持つ要因でもある。
翼はクリップト・デルタ翼という、デルタ翼の先を切り取った形状で、前縁フラップも無い単純な構造。 亜音速での運動性能を最重視して、テニスコート2枚分と言われる大きな翼となった。 大きな翼、広い胴体から生み出される豊富な揚力、そしてF100ターボファンエンジンの有り余る推力が、 F-15の運動能力を支えている。
F100ターボファンエンジは従来のスチールを多用した設計から、チタンや高ニッケル合金を多用した構成で3段のファン、10段のコンプレッサー、アニュラー型燃焼室、タービン入り口温度1400度に耐えうる一方向性凝固を用いたブレードを持つ2段の高圧タービンと、同じく2段の低圧タービンで構成されており、圧力比は24.8:1、バイパス比は0.72:1、空気流量は103kg/sで、肝心の静止推力はドライ65.2kN、アフターバーナー使用時105.9kN、重量は1370kg、推力エンジン重量比は7.8:1になる。
機体重量との比であらば(燃料約7割+サイドワインダー4発装備でおよそ18トン)1.2:1に達する。
つまり理論上、F-15は実用戦闘機としては初めて垂直上昇中に加速する事が可能となった。
さて日本では、1977年12月28日に、航空自衛隊の新戦闘機としてアメリカ空軍のF-15C/Dを基本とした機体をF-15J/DJとして導入することとなった。F-15Jは三菱重工業でライセンス生産を行い、F-15DJは完成機を購入することとした。
現在、全国8個の飛行隊と、その他飛行教導隊などに、約200機が配備されてる。
F-2戦闘機
三菱 F-2 支援戦闘機は、航空自衛隊の支援戦闘機 F-1 の後継機として開発されました。
戦闘機としては世界最高レベルの対艦攻撃能力と対空能力を兼備します。
諸外国空軍の分類からすると攻撃機の部類に入りますが、日本では攻撃機というと抵抗を示す人がいるので支援戦闘機と呼称して配慮しています。
多数の目標を3次元的に捕捉・追跡可能なレーダーでASM−2対艦ミサイルやAAM−3空対空ミサイル(90式空対空誘導弾)をアウトレンジで正確に目標に命中できる高性能を実現しています。
特に、海から侵略してくる敵性艦艇を撃破する能力は、世界有数といわれます。
10式戦車
10式戦車は小型戦車で、高い戦術・戦略機動性を持ちます。
日本の大半の道路はセダンやトラックの走行に適しており、山間部には重量制限が明記されている橋が多いのが現状です。
また日本は法律により、大型車両(陸自の戦車を含む)の道路走行を原則的に禁じており。10式戦車は、法的基準を満たし道路上を走行できる小型戦車(世界基準での)に仕上げました。
その性能については、もちろん詳細は不明ですが、自在にスラローム走行しながら射撃を行う能力は、世界でも注目される技術です。
いずも型護衛艦
米補給艦の護衛に就いて、世間の耳目を集めた『空母型ヘリ搭載護衛艦』です。
海上自衛隊が保有する艦艇の中で最大規模であり、、サイドエレベーターやサイドランプを装備、ヘリのみならず多数の車輛・人員の運搬も可能。 汎用護衛艦3隻相当に洋上給油可能な補給機能、充実した医療設備や、災害時の被災者受け入れ機能も有するなど、高い汎用性が特徴です。
最も特筆すべきはその指揮通信能力です。 自衛艦隊全体はおろか、陸上自衛隊部隊用司令部区画さえ備えて、陸海空統合運用の中核となることを念頭に置かれて設計されています。
このことは【有事】の際。
それが天災であれ、敵性国家の脅威であれ、陸空自衛隊との共同運用こそ重要である昨今において、非常に優れた性能だといえます。